こんにちは、1歳児子育てのぴのずんです。
2019年に長女を出産後、1年が経過し、
我が家にもやってきたのが「産後クライシス」
結婚する前は「出産=幸せ」と思っていました。
結婚後も「子供ができても私達は仲良しだよね」と旦那さんと話していたのですが…
現実って残酷です。
24時間365日赤ちゃんとの生活
それは、それは想像を越えた大変さです。
日に日に募る旦那さんへのイライラで、大喧嘩です。
最近、旦那が嫌い、でも離婚するわけにもいかない!
そんな心身ギリギリのママ必読書です。
正直、旦那さんが変わるとは思いませんが、知ることで自分のことを理解する助けになる一冊です。
ざっくり「産後クライシス」とは?
産後クライシスとは
「出産後に夫婦の愛情が急速に冷え込む現象」
のことをいいます。
本書で紹介されている
「配偶者を本当に愛していると実感する」人の割合を
グラフで掲載されているのがこちらになります。
妊娠期には約75%ぐらいの夫婦は「本当に愛し合っている」にも関わらず、
0歳児になる頃は妻の夫への愛情は45%、
2歳児では、34%にまで急落しています。
あれ?
妊娠期ですでに25%も落ちてるのねぇ~と
個人的には思いましたが
ともかく、
「子持ちの妻は、旦那さんが嫌い」が多数派、なんです。
ビックリ…しないですけど、笑
このデータ自体が約10年前の調査ですので、正確とは言いがたいのですが、今も昔も離婚の理由は「性格の不一致」であることを考えると、大きくはズレていないのではないかと思います。
「産後クライシス」の著者とは?
2012年NHKの「あさイチ」という情報番組が命名したのが「産後クライシス」です。
NHKの情報番組から来た言葉だったとは驚きです。
当時の番組の大反響だったため、
NHKの報道局記者の内田明香さんと
NHKの制作局ディレクター坪井健人さんの共著です。
書くにあたっては、「産後クライシス」を知り避けてほしい思いの一方で、
子どものいない夫婦が「子供はいらない」と思わないでほしいとも書いてありました。
一体、産後クライシスってどんなことなのでしょう~
「産後クライシス」は、なぜ起きるのか?
本書では
産後クライシスは、産後に女性が劇的に変わることを男性が気づいていないからおきる。そして、そこには日本の社会の長時間労働がある。
とのこと。
産後に女性が劇的に変わるって具体的には何?
体型ですか?
…もちろん、それもあります。
が、本書では3つの劇的変化を紹介しています。
身体的危機と精神的危機と社会的危機とのこと。
1.「産後クライシス」になるママの身体的危機とは
順番に説明していきますね。
身体的危機とはなんでしょうか。
そもそも出産は今も昔も命がけ。
何十時間にもわたる壮絶な分娩や帝王切開という名の「手術」。
思い出すだけでもトラウマになるレベルなのに、
産後は骨盤は広がり、ホルモンバランスも崩れ、出産後に尿もれ、脱毛、イボができたり、痔になったり、肌荒れしたり、、
出産後、ハイ、元通りなんて言えない
変わり果てた姿に自分でも絶句。
これが産後にやってくる衝撃ですよね。
2.「産後クライシス」になるママの精神的危機とは
ずばり、育児の不安です。
何を考えているかも分からない赤ちゃんを24時間365日世話しなければいけないことの不安は生んでみないと分からない苦痛ですよね。
本書では24時間営業、深夜残業レベルのサービスじゃない、とのこと。
育児休暇に入って「仕事してる方がマシ」と思うママも多いはず。
もちろん、「授乳うまくいくかなぁ」と心配していたら、そもそも母乳の出が悪かったり、沐浴の指導を受けたけど、いきなり退院当日からの我が子での沐浴実践。
背中スイッチで起きる赤ちゃんを何度も抱っこして、ようやく寝たのも束の間、1-2時間後には授乳で起こされる日々。
出産でボロボロになった傷も癒えぬまま、ママの身体は限界です。
3.「産後クライシス」になるママの社会的危機とは
ママなると会話の中心も「子供一色」ですよね。
「寝返りや一人座りができた!」とか「アンパンマンの新作おもちゃやモンテッソーリ知育」の話を独身の友達に話しても一切共感されないですよね。
でも、あなたの周りには、まだママ友はいない。
そして…
残った最後のママの理解者は、「旦那だけ」
そんな旦那さんが「ママの危機に気づかない」んです。
「産後クライシス」の始まりです。
この状況、悪夢でしかないですよね。
…いつか離婚してやる!
そんな怒りや恨みのような心が聞こえてきます。
男性の育児休暇取得率について
さて、「産後クライシス」を前に旦那さんの環境はどうなっているのでしょうか。
私の娘の通う保育園では、送り迎えを「旦那さんが行う」家庭もみかけます。
しかし、男性の育児休暇の取得率は10%未満。
さらに、男性の育休取得日数が短いのも特徴。
男性の育児休暇取得日数の割合は「5日未満が6割」ですよ。
…そういえば、政治家の小泉さんが育休と称して12日取得して話題になったこともありましたが、ほんと、日本のママは辛くて、大変ですよね。
「産後クライシス」を回避するには?~妻編~
産後クライシス。
私のかつての恋人は今や赤の他人
なんて、思ってしまいますが、
本書では産後クライシスの回避法を「妻編と夫編」に分けて紹介しています。
1.旦那さんの「言ってくれれば良かったのに」にイライラしない
旦那さんに分かるように「言葉で伝えましょう」とのことです。
ママがオムツ替えや授乳で手が離せないのに、ソファーでゴロゴロ、TVを見て笑う旦那さんに殺意すら覚える…
「私がこんなに大変なのに、なんでわかってくれないのよ!」
思わず出た、低く大きな声に
旦那:え?急にどうしたの?手伝ってほしければ、言ってくれればよかったのに
妻:はぁ!?
…なんて、ことにならないように。
「してほしいことがあれば、言葉で伝えましょう」ということでした。
旦那さんが、ママの気持ちを察するなんて、一生ムリです。
我が家では旦那さんに頼む時の言い方を紙に書いて貼っているぐらいです、笑
2.とりあえず、6割できたらOK
「見えない家事」でも紹介されましたが、
「旦那さんのゴミ出しは、ゴミ運びだ」ということです。
ママが思うゴミ出しは「分別、ゴミ袋をしばり、玄関に持っていき、新しいゴミ袋をセットするまで」ですよね。
一方、旦那さんは「妻が玄関に用意したゴミ袋を運ぶこと」です。
…まぁ、細かすぎる家事の手順は旦那さんが理解できるように可視化させるか、諦めるかの2択ですので、6割できたら合格としましょう
3.ママよ、旦那さんを褒めよう
いやいや、旦那さんのせいで心は傷つき、
イライラが止まらないのに
6割で合格点もらっている旦那さんをさらに褒める!?
と、私は思ってしまいますが、
「褒めた方が、得です」
嫌味を言ってせっかく育児に協力的になった旦那さんの心を折ってしまっては、回り回って自分が辛いだけです、よね。
本書ではNHK「あさイチ」の調査で、育児に協力的な旦那さんを持つママの多くが心がけているのが「しっかり褒める」だったそうです。
「産後クライシス」を回避するには?~夫編~
本書ではいくつか紹介されていましたが、
ここでは妻目線で、3つ紹介したいと思います。
産後の妻のイライラの様子を振り返りながら、何かできることを考えてみるのもいいかもしれません。
1.あなたはイクメンではありません、という自覚を持ちましょう
ゴミ出ししてる俺はイクメンか、10分だけ勤務時間をずらしている俺はイクメンか。
あなたの妻から「イクメン」認定されていない限り、あなたはイクメンではありません。
もし、イクメンと認定されたとしても、「あなたを褒めてくれる妻」をもったことをラッキーなことです。
本書では
本人的には「俺ってイクメン!かっこいいだろ」と自己評価がやたら高く、周りにもそう吹聴しています。でも妻からみれば合格レベルではなく、下手したら「イクメンだ」と夫が思っている自体がイライラの元になっている。そんな悲喜劇は少なくありません。
とのこと。
妻との認識のギャップは産後クライシスの始まりです。
2.育休をとりましょう
…育児休暇を取得し、24時間の妻の生活を理解し、体験してください。
と、いっても、うーん、これは前述のとおり、日本では早期に解消されない状況ですが、
できれば、取ろうと努力するだけでもと妻のイライラの理解の助けになると思いますよ。
育児休暇は妻が取得するもの、なんて古い考えは捨てていきませんか。
3.家事の省力化をしよう
産後クライシスの一因は家事と育児のストレスからくるものです。
本書では、そのうち家事のストレスを減らすために
「お掃除ロボット、食洗機、全自動洗濯機」を購入することをオススメされています。
今なら「KIDSLINE」や「市区町村のシッター」などの家事代行やベビーシッターなんかもあっていいですよね。
我が家にはルンバもブラーバもありますが、自分で床掃除完了させてしまうことが多い管理人です、笑。
つまり、この提案をどのように受け入れるかどうかは妻次第です。
無駄に終わるかもしれない、でも、育児や家事は終わらないんです。
最後のメッセージを読んで納得
初めてのお産はママの人生が変わるような一大事です。
産後クライシスはもしかしたら、避けられないのかもしれません。
本書の最後にこんなメッセージがありました。
産後は夫婦にとってクライシスであると同時に、夫婦の絆を深めるチャンスということです。
チャンスがあるなら、掴みに行きましょう。
きっとあなたの子どもにも、そう、教えるはずです。
なーんてて、ポジティブに考えながらも未熟な自分に疲れた時は旅でも、買い物でもしてパーっと気分転換。
そんなこともできないときは、市区町村の子育て相談所に電話して、相談してみるといいですよ。
ではでは~